メリット・デメリット?留学するのに留学エージェントは必要か?
本格的に留学したいと考えるようになったら気になるのが留学エージェントの存在です。実際にネットの口コミを見るとその存在価値は賛否両論、本当に相談する価値のあるものなのか迷うこともあるかもしれません。ましてやこれだけインターネットが発達した現代では情報は自分で調べればいくらでも手に入ります。
旅行も旅行会社を利用するよりは個人手配という時代に本当に留学エージェントが留学生にとって必要な存在なのか、その価値について解説していきます。
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留学エージェントを通すデメリットは?
まずはネットでよく見る留学エージェントに対する批判的な口コミは下記のようなものです。
・留学エージェントを通すと料金が高くなる。
・留学エージェントは特定の学校しか勧めないので学校の選択肢が狭い
1つ目の「留学エージェントを通すと費用が高くなる」という問題については実は留学エージェントの歴史を振り返る必要があります。留学エージェントとして最も老舗にあたる「留学ジャーナル」や「成功する留学(地球の歩き方)」は留学雑誌を広告媒体とする留学エージェントでした。留学ジャーナルは2018年現在で45年以上の歴史があります。当時は当然インターネットは発達していませんでしたので、雑誌が唯一の広告手段と言っても過言ではありませんでした。この2社がマーケットをほぼ独占していた時代もあったようですし、雑誌広告はお金がかかりますから、もともとは“一定の手数料をもらって留学をサポートするというのは当然”と考えられていました。
その後インターネットの発達で、ネット広告でコストを抑え手数料も無料で手配を行う留学エージェントが出てきました。ちょうど2000年~2005年くらいが節目に当たると思います。この辺りから手続き無料の留学エージェントが数多く誕生しています。現在では無料のエージェントを通せば、手数料もかからず個人手配で手続きするのと費用も変わらないというのは新常識となっています。因みに、有料のエージェントと無料のエージェントのサービスの違いはあまりありません。最低限必要な学校手配、ビザ申請、滞在先手配などはどちらでも受けることができます。
2つめの「留学エージェントを通すと特定の学校しか選べない」というのは、未だ根深い問題となっています。前述のとおり、手数料無料の留学エージェントは多く生まれてきましたが、これにより留学エージェントの利益は学校からの紹介料が主流となりました。そうすると当然特定の学校との癒着が生まれます。より多くの生徒を紹介するので、紹介料の比率を大きくしてほしいと交渉するのはビジネスの世界では当然の流れといえるでしょう。そうして留学エージェントと学校の間に特別な関係が生まれ、留学エージェントが特定の学校への紹介機関となってしまっている場合があります。
ただし、留学エージェントの倫理観にもより、留学エージェントの中には特定の学校との癒着は好まず、幅広く学校を紹介しているところもあります。このあたりは実際に相談やカウンセリングに赴いてみなければ分からない内容となりますが、ぜひ気になるエージェントには足を運んで頂ければと思います。
留学エージェントを通すメリットは?
それでは、逆に留学エージェントを通すメリットは何でしょう?各社サービスの違いはありますが一般的には下記のようなポイントが留学エージェントを利用するメリットとして挙げられます。
留学プランが本当にマッチしているか客観的に判断できる。留学のプロからアドバイスを受けることができる
例えば、海外でインターンシップをしたいと思った時に最近はやりの新興国を選ぶべきか、それともアメリカやカナダ、ヨーロッパなどの欧米を選ぶべきかはそれぞれの目的によって変わってきます。そんな時に客観的にアドバイスをしてくれるのが留学エージェントのカウンセラーです。それぞれの目的や、さらに踏み込んで、お客様の性格や希望を踏まえた適切なアドバイスを期待できるでしょう。
申込手続きでの入力ミスなどのトラブルを最小限に減らす
留学の申込はインターネットで誰でもできると言っても過言ではありません。ただ、慣れない英語での申請では、どうしても入力ミスや、質問内容が理解できないことも。さらにビザ申請が必要なプログラムになった場合は、かなりの量の申請書を自力で解読しながら入力することになります。もちろんこれらの作業自体が英語の勉強というポジティブな考えもありますが、留学エージェントに依頼することによって、万が一の間違いで申請ができなかったり却下されたりというリスクを軽減できます。
ビザや航空券、保険、携帯電話の手続きなど面倒な手続きを依頼できる
実際に留学するとなった場合に、手続きは学校やビザだけではありません。ざっとあげるだけでも滞在先、航空券、保険、現地携帯電話、長期滞在であればキャッシュカード、さらに都市によっては生活のための必須アプリなども存在します。留学エージェントは様々な留学生を取り扱っているので期間や国、それぞれのパターンで必要な準備を適切に案内してくれます。
現地オフィスは留学生の駆け込み寺!留学中のトラブルは留学エージェントの現地オフィスへ
留学エージェントを通すメリットとしてもっとも重要なのは“渡航後のサポート”でしょう。留学期間中には思いもよらないアクシデントが起こってしまうものです。そんな時に家族もいない異国の地で頼りになるのが留学エージェントの現地オフィスです。ここでは実際に弊社で最近起こった事例をご紹介します。
ケース① 台湾で交通事故
台湾留学中の男子学生がスクーターを運転中に車と接触。そのまま病院に運ばれるという事件がありました。事件当時本人はまだ渡航後間もなく、中国語もほとんど話せない状況でした。そこで弊社の現地スタッフが事件の連絡を受け病院に急行、警察の調書への協力や病院の手続き、保険の手続きのお手伝いをさせて頂きました。
ケース② ニューヨークで携帯電話の盗難
ニューヨーク留学中の女子生徒の携帯が置き引きにあいました。しかも携帯電話の中にあった情報も盗まれ、クレジットカードの不正使用まで起こってしまいました。このクレジットカードは日本のカードではなく現地の口座と紐づいたものであったので、銀行への説明にも難解な英語でのコミュニケーションが必要とされました。この事件についても弊社の現地スタッフがお客様をサポートし、警察への被害届、銀行への口座凍結の連絡、またクレジットカード会社とのやり取りもお手伝いさせて頂きました。
上記の例2つは1カ月以内に起こったもので、留学中のアクシデントというのは思いのほか頻発します。また、海外の警察は日本ほど親切でもないので、その国の言語が話せないとお手上げということにもなりかねません。さらに、被害者・加害者にかかわらず刑事事件に巻き込まれた場合は、相当なレベルの英語力もしくは現地の言語力が求められ、対応できなければ不利な状況に追い込まれます。
現地でのトラブル対応として留学保険に加入していれば保険会社がサポートしてくれるから大丈夫! という人もいるかもしれませんが、実際には保険会社のサポートというのは電話対応のみでスタッフが出向いてくれるというようなサポートはありません。そういった意味で留学中の万が一のサポートができるのは現地にオフィスを持つ留学エージェントのみと言えるでしょう。
事前・事後の英会話や帰国後の就職を見据えたサービスが受けられる
最近の留学エージェントは留学の手続きやサポートだけでなく周辺の付帯サービスも充実しています。もっとも一般的な付帯サービスとしては、渡航前や渡航後の英会話レッスンの提供であったり、帰国後を見据えた就職サポート等があります。渡航前の英会話がどれだけ意味のあるものかはその人次第ということになってしまいますが、基本無料でついてくるサービスなので留学エージェントを利用するメリットになるかと思います。
まとめ
上記のように留学エージェントは皆さんの留学を渡航前でなく渡航中、渡航後もサポートしてくれる存在です。自身の留学をより充実させ、安全なものにするためにも、さまざまなメリットがある留学エージェントの利用を積極的に検討してみてください。
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