留学準備のよくある失敗パターン5選! 留学カウンセラーに聞いた
夏休みに向け、そろそろ留学の準備を始める人もいるのではないかと思います。しかし、初めての留学の場合はなにを準備していいのかわからなかったり、準備にどれくらいの時間が必要なのか予想できなかったりするものですよね。実は、楽観的に考えすぎて、いざ準備を始めたときには取り返しのつかない状況になっていたということは意外に多いのです。それでは、留学の準備の失敗にはどのようなケースがあるでしょうか?
今回は、自身も留学経験があり、これまで多くの方の留学をお手伝いしてきたカウンセラーのみなさんに、残念ながら留学を手配できなかった例や手続きが難しかった例について聞いてみました。これから留学を考えているみなさんは、こちらの記事を参考に、留学準備は大丈夫かご確認ください!
Contents
留学準備の失敗1.希望の学校や滞在先は定員オーバー! 行きたい場所へ行けなかった
留学する学校や滞在先(ホームステイや学校の寮など)は、当たり前ですが定員が決まっています。そして、人気の高い学校や留学繁忙期の滞在先は数カ月前に定員に達してしまうことがあります。
例えば、オーストラリア留学で人気のバリスタコース。カフェ文化の本場・オーストラリアでコーヒーの淹れ方を学びつつ、接客に使える実践的なカスタマーサービス英語を学べるとあって人気のコースの一つです。これらのコースは、1クラスが少人数なうえに、入学が可能な日が決まっているため、常に数カ月先まで予約でいっぱいという状況になっています。
また、もう一つの例として、国籍比率制限が挙げられます。一般語学コースは原則定員はありませんが、学校全体で国籍バランスを厳しくチェックしている人気学校では、一つの国籍が著しく増えてくると、その国籍の受入れをストップする場合があります。留学生の増える夏休みや春休みの時期に、国籍制限を理由に受入制限がかかる場合も注意しましょう。このように、学びたいことや行きたい学校が決まっている方は、早めのお申込みをしないと希望の時期に留学できなくなってしまうのです。
滞在先に関しても同じです。特に、春休みにあたる1月~3月と、夏休みの7月~9月など留学生が多くなる繁忙期は、予想以上に早く部屋が埋まってしまいます。そのため、希望の滞在先を確保できなかったために留学を諦めざるを得なくなることもあるのです。ホームステイの滞在の場合は定員がいっぱいになることはまれですが、学生寮やアパートメント滞在を希望する場合は、特に空室状況を早めに問い合わせることが大切です。
学校や滞在先の申し込みは、遅くとも3ヶ月前、繁忙期に留学を考えている場合なら半年以上前にはアクションを起こすことが大切です。
留学準備の失敗2.すぐに長期留学したいのに、ビザの申請が間に合わなかった
留学の際に必要なビザは、学校に通う期間によって異なります。短期留学の場合は、比較的簡単におりる観光ビザで入国できる国もありますが、長期留学になる場合は申請に時間のかかる学生ビザが必要となる国が多いです。学生ビザの申請には学校からの入学許可証やさまざまな書類、健康診断、それらに伴う行政機関や海外とのやり取りが含まれますので、予想以上に時間がかかります。また、昨今は移民に対する規制が厳しくなっていることもあり、ビザがおりるまでの期間が長くなっています。長期留学をする際は、遅くとも3カ月前にはビザの申請手続きを開始しましょう。
以下は、主要な留学先で語学学校に通う際の学生ビザの申請手順です。
※こちらは2018年4月現在の情報になります。ビザ申請の際は、ホームページなどで最新の情報を必ずチェックしてください。
アメリカ
- 入学願書および必要書類を学校に提出します
- I-20(入学許可証)を受け取ります
- アメリカ大使館のサイトでDS-160(ビザ申請書類)を作成します
- ビザ申請料を支払います
- SEVIS費を支払います
- アメリカ大使館での面接の予約をします
- その他ビザ申請に必要な書類を集めます
- アメリカ大使館や領事館で面接を受け、書類とパスポートを提出します
- 後日、F-1ビザ(学生ビザ)付きのパスポートを受け取ります
カナダ
- 入学願書および必要書類をを学校に提出します
- 学費を支払いします
- Letter of Acceptance(入学許可証)を受け取ります
- カナダ移民局ウェブサイト(MyCIC)を通してStudy Permit(就学許可証)を申請します
- ビザ申請料を支払いします
- Study Permit発給の通知書を受け取ります
※正式な学生ビザ(就学許可証)は入国審査の際に通知書と引き換えに受け取ります
イギリス
- 入学願書および必要書類を学校に提出します
- 学費を支払いします
- Student Confirmation of Enrolment Letter(入学許可証)とConfirmation of Acceptance of Studies (CAS) numberを受け取ります
- UK Visas and Immigrationでビザ申請書を作成します
- 申請料を支払います
- ビザ申請センターの予約をします
- ビザ申請センターで書類とパスポートを提出します
- 後日、パスポートを受け取ります
※渡英後にBRPカード(滞在許可証)を受け取る必要があります
オーストラリア
- 入学願書および必要書類を学校に提出します
- 学費を支払いします
- Confirmation of Enrolment(入学許可証)を受け取ります
- OSHC(海外留学学生保険)に加入します
- ImmiAccountでビザ申請を行います
- 申請料金を支払います
- Visa Grant Notification(ビザ発給許可通知書)を受け取ります
留学準備の失敗3.入学時期を把握していなかったので、入学が間に合わなかった
大学や専門学校は入学日が指定されています。また、それに伴い入学願書の提出期限もあります。一度入学日を逃してしまうと、次の入学日まで数カ月、運が悪いと半年以上待たなければならなくなってしまうので、行きたい学校が決まっている方は早めに入学日をチェックしましょう。
また、語学学校についてもコースによっては入学日が定められていますので、注意が必要です。例えば、一般英語プログラムは毎週月曜日に入学できる学校が多いですが、テスト対策コースやバリスタコースのようなスペシャルプログラムの場合は入学日が定められていることが多いです。
以下は、主要な留学先の大学の入学時期です。学校によって異なるので、あくまで参考程度にご覧ください。
- アメリカ:1月、9月
- カナダ:1月、9月
- イギリス:9月
- オーストラリア:2月、7月
- フィリピン:6月
留学準備の失敗4.ビザの申請手続き中に海外旅行を計画!ところが申請にはパスポートの提出が必要で……
先に学生ビザの申請手順をご紹介しましたが、ビザの申請には面接やパスポートの提出が必要となることがあります。また、急に入手しなければならない書類がでてきたり、申請のために行政機関に行く必要があったりと、申請中に対応しなければならないことも多くあります。そのため、ビザ申請前後の海外旅行は控えたほうがよいでしょう。手続きをすべて終えて、あとはビザの発給を待つだけという状態でも安心はできません。提出したパスポートが予想通りの時間で戻ってこないこともあります。その場合は、せっかく企画した海外旅行をキャンセルする羽目になります……。
留学準備の失敗5.その他の失敗例
以上、よくある失敗を4 つご紹介しました。その他にもいくつか知っておいていただきたい失敗例があったので、簡単にご紹介します。
長期滞在して勉強と仕事をしたかったのに、ワーホリを取れる年齢ではなかった
長期滞在を希望の場合、一番簡単な方法はワーキングホリデービザを申請することです。ワーキングホリデーでの期間は国によって異なりますが、1年~2年の滞在が可能になります。ただし、こちらのビザを取得できるのは30歳までです。
ネットの情報を鵜呑みにしてしまって、留学に夢を見すぎてしまう
留学準備の情報集めとして、いろいろ調べてみるのは非常によいことですが、ネットには正しくない情報や個人の意見が偏った情報が多くあります。そのため、それらの情報を鵜呑みにして留学した結果、「想像していたものと違う!」と思ってしまう方がいらっしゃるようです。例えばホームステイ。日本人の家庭でも千差万別なように、海外の家庭もさまざまな生活スタイルがあります。しかし、そのことを考えずにネットの情報から“理想的な”ホームステイ像を作ってしまう方が時々いらっしゃいます。その国の国民の家に滞在できるのはホームステイだけです。そのような環境では言語だけでなくすべてが勉強。理想と違っても、異文化体験だと思ってその多様性を楽しむことができるといいですね。
まとめ
いかがでしたでしょうか? 全体的に、留学準備の失敗パターンとしては、準備を始めるタイミングが遅かったというものが多いです。つまり、「留学の成功の鍵は早めの準備」ということです。留学をしたいと思ったら、どこへ行きたいのか、どれくらいの期間行きたいのか、滞在先はどのようにしたいのかなどを考えてから、すぐに留学エージェントに相談しましょう!