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お名前 Tさん 職業 大学生 滞在国・都市 アメリカ・アリゾナ州 コース名 教師アシスタントプログラム 期間 3週間
Tさんが参加したアメリカ「教師アシスタント」
ユタ州ソルトレイクシティ近郊およびアリゾナ州フェニックス近郊の小学校でアメリカ人教師のアシスタントを行うプログラムです。授業以外にも、昼食、休み時間、放課後など1日の大半を子供たちや教師と共に過ごし、期間中最低1回、約20分~30分間のオリジナル授業を1人でおこなうことでアメリカの教育現場を本格的に体験することができます。日本にはない教育方法や価値観に触れることで、日本の教育や子どもたちのことを真剣に考えるきっかけになるでしょう。将来教員を志望しているかどうかに関わらず、「子どもとの交流、世話することが好きな人」であれば素晴らしい体験ができるプログラムです。
- 他に日本人のいない環境で、英語力を試したかった
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「ホームステイがしたい」
これが私の小さい頃からの夢でした。このただ漠然とした想いが、私の活動の原点となりました。大学2年生も終わり、「春休みをなんとか有意義なものにしたい」、そう思った時、私の夢を実現するにはこの春休みが最後のチャンスだと思いました。そして、留学ではなく英語を使って何かがしたいという想いを持って探していた時、このCIEEのプログラムに出会いました。
様々なプログラムの中で、このアリゾナでの教師アシスタントプログラムを選んだ理由は3つあります。
一つ目は、子供が大好きだということ。
二つ目は、世界で広く使われているアメリカ英語を学びたいということ。
三つ目は、私が一番こだわった点である「一人で」ホームステイがしたいということです。
昔からネイティヴの方と英語でコミュニケーションをとることが好きだった私でしたが、他の日本人がいる環境であると、どう思われているか、文法は間違っていないか、などの恥ずかしさが邪魔をしてしまい、自分の気持ちを伝えきれずにいました。そのため、自分の英語力の全てを出し切るためには、「一人で」行くということが必要でした。 他にも、アリゾナはとても過ごしやすい気候であること、都会でありながら自然も豊富な素晴らしい環境であることなど含め、このプログラムを選びました。 - アリゾナ州はこんなところ
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私の滞在したアリゾナ州ギルバート市はフェニックスから車で30分程の場所にありました。日本のように狭い土地に高層ビルが密集しているわけではなく、ひとつひとつの建物が大きく、ほとんどが1階建のつくりでした。そのため、空がとても広く感じたのを覚えています。毎日感動的なサンライズとサンセットを見ることができました。ショッピングモール、カフェ、スーパーマーケット、コンビニなどたくさんあり、とても生活のしやすい土地でしたが、盆地だったので360度山に囲まれていて自然も共に感じることができました。学校まではバスで通いました。車社会のアメリカでは電車やバスは日本ほど便利ではなかったです。
平日8時から15時まで、小学校で先生のお手伝いをしました。私は1週間半ずつ、kindergartenと2nd gradeのクラスを担当しました。kindergartenのクラスでは、子供たちはたくさんの助けを必要としています。授業中は教室を歩き回り、授業についていけていない子の手伝いをしたり、グループワークで一人になってしまっている子がいたらペアを組んだりしました。
休み時間にはハローキティやピカチュウの絵を描いてあげるとみんな喜んでくれました。2nd gradeのクラスでは、子供たちの自立を重んじている先生だったこともあり、子供たちの手伝いというよりかは、テストの採点やプリントのコピー配布などの雑務が多かったです。初めは先生の指示が聞き取れず、何をすればいいのかわからないこともしばしばありましたが、わからないことはわからないと伝え、自分から何をすればいいのか積極的に質問することで解決していきました。
活動期間中には避難訓練がありましたが、日本のように地震のための訓練ではなく、銃を持った不審者が入ってきたときのための訓練でした。初めはとても驚きましたが、アメリカならではだと思いました。 - 最後の授業で子どもたちに紙のメダルと折鶴をプレゼント
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オリジナル授業は紙芝居をしました。英語バージョンの「桃太郎」を日本で用意していきました。きびだんごや鬼ヶ島など補足説明が必要なものは写真を用意し、途中で説明を挟みながら進めました。また、お馴染みの桃太郎の歌を英語バージョンにして、みんなと一緒に歌いました。
授業後、質問タイムを設けたところ、たくさんの生徒たちが、紙芝居の内容に対する質問や、「◯◯は日本語で何て言うの?」と質問してくれました。発表の前日には、ホストファミリーが練習に付き合ってくれたため、アドバイスをもらい、改善してから授業に臨むことができました。向こうに行ってからでは忙しくて準備をする時間がないので、日本でできるだけのことをしていったほうがいいと思います。
2学年のクラスで授業をしたので、各年齢に相応な授業内容や説明方法を考えるのが一番難しかったです。準備を念入りにして、たくさん練習した分、たくさんの子供たちが日本に興味を持ってくれたときはとてもうれしかったです。発表の次の日、ある生徒が図書館で桃太郎のことが書いてある本を借りて見せてくれたときは特にうれしかったです。授業の最後には、感謝の意味を込めて、手作りの折り紙のメダルと鶴を生徒達一人一人にプレゼントしたところ、とても喜んでくれました。ある一日のスケジュール
06:00 起床
06:52 ボランティア先へ出発
(家の目の前のバス停から出発、たまにホストマザーが車で送ってくれました。)
08:00 ボランティア開始
15:00 ボランティア終了
16:30 帰宅後、フリータイム(ショッピング、夕食の手伝い、子供たちと遊ぶ・・・等)
18:00 夕食
22:00 就寝 - 滞在環境
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3~4月の天候は、ほとんど毎日晴れていました。日中は30度前後の気温が続いていて、日本人からすると真夏のような気温でしたが、乾燥でカラッとしているのでとても過ごしやすかったです。しかし、室内の冷房がかなり効いているのと、昼夜の寒暖差が激しいので、上着は必須アイテムでした。
ホームステイ先では、私のための部屋を一部屋用意していただきました。専用の洗顔セットなど必要なもの、 可愛いベッドや新しいブランケットまで用意していただきました。食事は、アリゾナ州はメキシコに隣接しているため、タコスやトルティーヤ、スパイシーな料理など、メキシコに影響を受けている料理が多く、初めて食べるものも多かったので、毎日が新鮮で楽しかったです。ホームステイをする前は、毎日ヘビーな料理が出てくるのではないかと心配していましたが、朝食はグリーンスムージーを飲んだり、揚げ物はほとんどしなかったり、ヘルシーな食生活で安心しました。
家と学校ではWiFiが使うことができ、フリーWiFiも日本より充実しているので、日本で借りていく必要はなかったです。 - ホストファミリーとの週末の思い出がたくさん
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週末は、毎週色々な場所に連れて行っていただきました。日曜日の朝には教会に行きました。教会は私のイメージしていた教会とは全く違い、小さなホールでドラムやベースに合わせてみんなで手を叩きながら合唱をするなど、とてもカジュアルな雰囲気でした。
一番印象に残っているのはイースターです。朝から教会にたくさん並べられた食べ物を食べ、親戚が集まったイースターパーティーにも参加しました。お庭に隠されたカラフルな卵を探し出すエッグハントは、日本では経験したことのないイベントだったのでとても楽しかったです。私の小学校には私しかボランティアに来ている学生がいなかったため、ボランティア以外の時間はほとんどホストファミリーと過ごしました。セドナや野球の練習試合、野外フェスティバル、ファッションスクエア、バタフライワンダーランド、ファーマーズマーケットなど、本当にたくさんの場所に連れて行ってくれました。
最終日にはアルバムを作ってプレゼントしました。現地での写真印刷が一番大変でした。そのアルバムには、写真だけでなく、ホストファミリーのそれぞれの名前を漢字で命名したページや、感謝のメッセージのページ、日本語を紹介するページなどをいれました。泣いて喜んでくれた時は本当にうれしくて、涙涙のお別れでした。毎週金曜日にはミーティングがあり、現地コーディネーターの方とも仲良くなれました。 - 英語と日本語それぞれの文化の良さを感じた
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最初は英語が全く通じず、とても苦労しました。しかし、諦めずに粘り強くコミュニケーションをとるようにしていると、日々自分の英語が上達していくのを感じました。特に苦手なリスニングが一番変化を感じました。ホームステイ先では、部屋にこもらず、なるべくリビングにいるようにしました。伝わらない時は、ジェスチャーでカバーしたり、「◯◯のような…」と似ている言葉を並べたりすれば、大概のことは伝えることができました。自分の希望や思っていることを遠慮せずに伝えることはとても大切だと思いました。英語は直接的な表現が多く、褒め言葉なども恥ずかしがらずに言えることはとても素晴らしい文化だと思いました。
それと共に、日本の良さにも気づくことができました。例えば、「いただきます」という言葉には、直接的な意味は食べ始める際の挨拶にすぎませんが、その言葉の裏には、食物や作ってくれた人、神様への感謝などたくさんの意味が込められています。直接的な表現を避ける日本ですが、そういった言葉の裏に込められた深い想いがあり、どちらも素敵な文化だと思いました。 - 病院に行ったことも今では思い出の一部
- 滞在中には、2回も病院にお世話になりました。1回目は、滞在3日目に子供たちと公園で走っていたら足を挫いてしまい捻挫したときです。現地の病院でレントゲンも撮りました。2回目は、のど風邪をひいたときです。発熱と頭痛がひどかったので、病院で診断を受けた後、薬をもらいました。海外の病院は初めてだったのでとても不安でしたが、現地コーディネーターやホストファミリーにフォローしていただきながらなんとかなりました。海外旅行保険に入っていて本当に良かったです。当時は本当に大変でしたが、なかなか経験できることではないので、今ではいい思い出です。
- 病院に行ったことも今では思い出の一部
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英語があまり得意でなくてもコミュニケーションをとることはできますが、「もっと英語が喋れたら、もっとたくさんのことを伝えられるのに」と何回も思ったのを覚えています。英語がたくさん喋れれば喋れるほど、可能性は広がるので、日本でなるべくたくさん英語を勉強して行ったほうがさらに楽しくなると思います。
現地では日本では見たことがないものをたくさん見ると思いますが、新しいものを恐れずチャレンジすることで貴重な経験にたくさん出会えると思います。3週間という時間はとてもあっという間に過ぎてしまいます。何事も後回しにせず、思い立ったらすぐ行動したほうがいいです。慣れるまでの時間がもったいないです。人任せにせず、自分から積極的にコミュニケーションをとることで、後悔のない時間にしてほしいと思います。 -
渡航・滞在費 航空券
往復で69,000 円(アメリカン航空) -
持参した金額
現金 25,000円 、クレジットカード -
日本を紹介するもの・おみやげ
クッキーの詰め合わせ、扇子、竹とんぼ、けん玉、折り紙、箸セット、蕎麦、だしつゆ、味噌汁、緑茶のティーパックをお土産に持って行きました。
ほとんど100円ショップで調達しました。竹とんぼやけん玉、折り紙は使い方を教えてあげました。持って行った材料を使って、蕎麦と味噌汁、出し巻き卵を振舞い、日本食を紹介しました。