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お名前 加納 僚子さん 滞在国・都市 アメリカ・ユタ州 コース名 教師アシスタントプログラム 期間 3週間
加納さんが参加したアメリカ「教師アシスタント」
ユタ州ソルトレイクシティ近郊およびアリゾナ州フェニックス近郊の小学校でアメリカ人教師のアシスタントを行うプログラムです。授業以外にも、昼食、休み時間、放課後など1日の大半を子供たちや教師と共に過ごし、期間中最低1回、約20分~30分間のオリジナル授業を1人でおこなうことでアメリカの教育現場を本格的に体験することができます。日本にはない教育方法や価値観に触れることで、日本の教育や子どもたちのことを真剣に考えるきっかけになるでしょう。将来教員を志望しているかどうかに関わらず、「子どもとの交流、世話することが好きな人」であれば素晴らしい体験ができるプログラムです。
- 教員志望者に絶好の機会
- 大学在学中に留学などをするつもりは全くありませんでしたが、偶然大学内で見かけたチラシがきっかけでCIEEの海外ボランティアを知り、アメリカ「教師アシスタント」というプログラムがあることも知りました。高校の英語教員志望だったため、実際に海外の教育現場に触れることができるこのプログラムに惹かれました。海外渡航歴がなかったため不安はありましたが、大学内で行われた説明会に参加したり、周りの友人にも「こんな機会は他にない」と背中を押してもらったりして、参加を決めました。
- ユタ州ソルトレイクシティーとは
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私が滞在したユタ州ソルトレイクシティーは、東京などと比べ、人々の動きがのんびりとしており、穏やかな都市という印象を受けました。それと同時に、ダウンタウンでは活気もあふれており、穏やかさと活気、両方の側面を持った都市であるといえます。
私はホームステイ先から、活動先やダウンタウンまでの移動は主にバスを利用していました。市内を路面電車が走っており、そちらも数回利用しました。 また、アメリカにおいて日系人の比率が比較的高い都市としても知られています。そのような面もあり、非常に滞在しやすさを感じる都市でした。 - 夏でも朝晩は上着が必要
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私が参加した時の季節は夏で、気温は高く日差しは強かったものの、日本のような蒸し暑さはなく、カラっとした過ごしやすい気候でした。日中は温度がかなり上がるため、半袖長ズボンで過ごしていましたが、朝晩はガクッと気温が下がることが多かったので、なるべく上着を持ち歩くようにしていました。帰国の1週間前に、低気圧が近づき、日中の気温がそれまでより5度以上低い日が続いたため、長袖をもっと持ってくるべきだったと後悔しました。
食事は、ホストマザーが日本食に詳しかったため、家に粉末の緑茶があったり、食事でお米が出てくることが多く、とても驚きました。少しですが食事の用意を手伝ったり、一緒にケーキを焼いたりしたのがとても楽しかったです。ホームステイ先では、私専用の部屋が用意されており、ストレスを感じることなく過ごすことができました。ホストマザーに、洗濯をする際は何か一緒に洗おうか?と声をかけてもらえたりなど、仕事が忙しいなか気をつかってくださって、とても助かりました。 - 生徒たちが声をかけてくれることが毎日の楽しみ
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私が活動していた小学校では、学年は幼稚園~小学5年生まで、大体1学年につき2~3クラスほど設けられていました。私は、滞在した3週間のうち1週目は幼稚園に、2~3週目は小学1年生のクラスで活動していました。活動時間は、平日(週5)の8時から15時半までで、家から学校までは大体30分ほど(バス15分、徒歩15分)でした。毎日、生徒たちの登校前・登校後には、担任の先生と一緒に、その日の授業の準備や後片付けなどを行っていました。授業中はクラス内を巡回し、先生の指示が分かっていない子や、算数の問題などでつまずいている子がいないか探して、補助を行いました。最初のうちは、先生に「あの子が分かってないみたいだから、助けてあげて」と言われてしまうことが多かったのですが、活動に慣れるうちにそれも徐々になくなり、指示待ちをせず自分から行動できるようになりました。
一番の癒しの時間は、生徒たちと一緒に食事をとるランチの時間と、一緒に校庭で遊ぶ休み時間でした。「一緒に食べよう」「一緒に遊ぼう」と声をかけてくれる生徒たちのおかげで、毎日この時間がとても楽しみでした。生徒の名前を覚えるのには苦戦しましたが、初日にノートに座席表を写したりして、なんとか覚えることができました。名前を呼んであげると生徒とのコミュニケーションがぐんと取りやすくなったので、とても大切なことだなと感じました。 - 小学校でのオリジナル授業
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出発前オリエンテーションの前に、「オリジナル授業の案をいくつか考えてくること」との指示があったため、オリジナル授業については開始日の1か月ほど前から頭を悩ませていました。過去参加者の方が、実際にやって盛り上がったとおっしゃっていた輪投げと、日本文化に関するクイズを行う予定で準備していたのですが、渡航の数日前に配属学年が発表され、予想よりも学年が幼稚園・小学1年と低かったため、「クイズでは難しいのでは?」と考え、生徒に楽しんでもらうことを目的とし、幼稚園のクラスでは吹き絵を、小1のクラスでは輪投げを行うことにしました。
吹き絵の授業では、相手が幼稚園児ということと、英語で説明しなければならないという2点がとても不安でしたが、実際に自分でお手本を見せながら説明してみたところ、担任の先生の補助もあったおかげで、拙い説明でも、すぐに皆が理解をしてくれて、思い思いに作業をはじめてくれて嬉しかったです。作品が出来上がったら、楽しかった!とたくさん声をかけてもらえて、やってよかったなと感じました。
輪投げの授業では、より盛り上がってもらえるように景品として、日本のキャラクターや和柄のシールを用意しました。予想していた以上に生徒たちの景品への食いつきがよく、こちらとしても喜んでもらえて嬉しかったです。ある一日のスケジュール
06:00 起床
07:25 ボランティア活動先へ向けて出発
08:00 ボランティア開始
15:30 ボランティア終了
16:00 活動先の仲間と合流し、ショッピングへ
19:00 帰宅後、夕食
20:00 ホストファミリーと雑談
00:00 就寝 - 週末の時間の使い方も考えておくとより充実する
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小学校での活動が終わった後の放課後には、同じ小学校で活動しているメンバーと一緒にカフェへ出かけたり、ダウンタウンへ買い物に出かけたりなどして過ごしました。週末は、ホストファミリーとスーパーマーケットへ買い物に出かけたり、プールへ連れて行ってもらうこともあれば、活動先のメンバーとバスで観光地を数か所まわるツアーへ出かけたりすることもありました。また、活動先の小学校が、現地のコーディネーターのお家の近くだったこともあって、招いていただいてメンバー数人と遊びに行ったりもしました。お家に卓球台があり、トーナメント戦で盛り上がりました。
思っていたよりも自由時間が多かったなという印象でした。土日を利用して、他の州へ旅行に行ったメンバーもいたので、自由時間に何がしたいかなど考えてから行っていればより充実させることができると思います。 また、週に1回開かれたミーティングも楽しみの1つでした。近隣の小学校で活動しているメンバーと合同で、それぞれの近況を報告しあいます。他の小学校での話が聞けたり、交流ができ、とても有意義な時間を過ごせました。 - 伝えようとする意志が大切
- 自分の考えを伝えるときに大切なのは、ことばが上手く話せるかどうかではなく、伝え方であるということを身をもって実感しました。伝えようという意志があれば、たとえ時間はかかってしまうとしても、必ず伝わりました。他にも意識したのは、笑顔を絶やさないようにしたことと、明るい挨拶をすることでした。特に、笑顔を絶やさないことで、話しかけやすい雰囲気ができて生徒とよりスムーズに仲良くなることができたかなと思います。 特に、小さい子どもたちの英語は聞き取りづらいこともありましたが、その分ちゃんと自分の伝える姿勢だけでなく、聞く姿勢についても意識することができました。
- 降りるバス停を間違えて・・・
- 家から活動先までは、徒歩+バスで通っていたのですが、バスのシステムが日本とは少し違っていて、慣れるまでの数日はが大変でした。活動初日、行きはホストファザーが車で学校まで送ってくださり、帰りは自分でバスに乗り帰ろうとしました。しかし、そのバスが、日本のように停留所1つ1つに分かりやすい名前がついておらず、来たばかりで景色を見ても今自分がどこにいるのかさっぱり分からず、どこで降りるのかが分からなくなってしまいました。結局、降りるべきバス停の4つ前ほどで降りてしまい、30分ほどあてもなく歩いていました。勇気を出して、散歩をしていらした老夫婦に声をかけて住所を見せて道をたずねると、わざわざ家の近くまで送ってくださいました。日本のことなど、色々とお話をすることもでき、勇気を出して尋ねてよかったと思いました。
- これから参加される方へ
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私は申込んだ後に、渡航への不安が日に日に大きくなり、やっぱり参加をやめようかと思った時さえありました。ですが、不安があっても、前もってきちんと準備することと、失敗を恐れずに思いきって行動することで、十分にカバーできます!皆さんが、このプログラムへの参加で私が経験したように、自分の中で何かが変わる瞬間に出会えることを祈っています。
旅メモ
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渡航・滞在費 航空券
往復で140,000円(デルタ航空) -
持参した金額
現金 30,000円、クレジットカード -
日本を紹介するもの・おみやげ
手ぬぐい、文房具(フリクション)、お菓子(お煎餅やお饅頭)など
私が行った時期が夏だったので、和柄の手ぬぐいをプレゼントしました。他には、浮世絵がプリントされているノートや、ホストシスター・ブラザーには日本の文房具をプレゼントしました。特に文房具が喜んでもらえたようで、嬉しかったです。
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渡航・滞在費 航空券