留学費用を徹底解説!国別・目的別費用の比較と効果的な節約法10選
海外留学=高い。近年安く留学できる国は増えていますが、これは依然として事実です。しかし、渡航先や留学目的によって必要な費用の相場は大きく変わります。また、賢く節約すれば費用は大きく抑えられるもので、事前にコツを知っているのといないのでは、最終的な費用の合計に50万円以上の差が出ることも!
では、大学生が1年留学する場合、費用の相場はどれくらいになるのでしょうか?また、効果的な節約法とは?実際に語学留学・ワーホリを経験し、現在も海外生活をおくる筆者が徹底解説いたします!留学資金を計画する際、ぜひ参考にしてください。
※この記事で解説している留学費用の前提条件
・留学準備費(ビザ申請費、航空券代、保険代)、学費、滞在費(家賃・光熱費)、生活費(食費、娯楽費、交通費、通信費などの雑費)を含みます
・滞在先は、ホームステイ1ヶ月、シェアハウス11ヶ月となります
・都市部に滞在している場合の費用になります
語学留学1年間の費用
大学生に最も人気な語学留学。1年間の費用の相場は300万円から450万円ほどで、国によって大きく差が出ます。
学費や生活費は滞在先の都市、留学準備費用は為替レートによって違いが出てきます。
以下は、日本からの留学生が特に多いアメリカ、カナダ、オーストラリア、ニュージーランド、イギリスで1年間留学をした場合の費用の相場です。
アメリカは最も人気ですが、留学費用が高くなる国です。人気都市のニューヨークやロサンゼルスは学費も生活費も高くなる傾向がありますが、数多くの学校があり選択肢も豊富です。カナダ・オーストラリアは主要5カ国の中では中間程度の費用となります。この二カ国ではワーホリも人気なので、学費は抑えつつ長期間滞在したい場合は、ワーホリも視野に入れるとよいでしょう。ニュージーランドは比較的お得に留学ができる国ですが、物価や家賃は年々高騰気味で、年間300万円は必要です。物価が高いといえば、イギリスは最もお金がかかる留学先の一つです。特に、ロンドン近郊はすべてのものの値段が高いので、節約したい場合は他都市での留学も視野に入れたほうがよいでしょう。
もっと安く英語が学べる留学先としては、フィリピンが良く知られています。格安で英語が学べるフィリピンの1年間の留学費用相場は200万円と、アメリカやイギリスの半額以下に抑えられます。フィリピンは短期留学や2カ国留学の1カ国目として有名な国なので、期間別の費用の相場もご紹介します。
フィリピン留学の期間 | 費用 |
---|---|
4週間 | 30万円 |
12週間 | 75万円 |
半年間 | 130万円 |
1年間 | 200万円 |
ワーキングホリデー1年間の費用
ワーホリは勉強、仕事、余暇が満喫できる自由度の高い留学として、語学留学と同じくらい人気があるスタイルです。
ワーホリの魅力は、現地で仕事をして得たお給料で留学の費用をまかなえることです。1年間の留学でしっかりと働けば、100万円ほどは稼ぐことができます。また、ワーホリの費用の特徴として、学費の占める割合を低くできることも挙げられます。ほかの留学の場合、滞在期間≒就学期間となりますが、ワーホリの場合は就学期間を自由に定められるためです。(ビザによって最長の就学期間は制限があります。)
以下は、ワーホリ先として人気なカナダ、オーストラリア、ニュージーランド、イギリスで1年間ワーホリをした場合の平均的な費用です。お給料は、国または州が定める最低賃金で1日5時間、週5日間で9か月間働いた場合を想定しています。(お給料から引かれる所得税は、年々変大きく変わるので考慮していません)
国 | 1年間の費用 |
---|---|
カナダ | 110万円(200万円-90万円) |
オーストラリア | 95万円(230万円-135万円) |
ニュージーランド | 105万円(215万円-110万円) |
イギリス | 220万円(310万円-90万円) |
このようにワーホリでは、頑張れば留学費用を100万円程度に抑えられる国が多いです。特にオーストラリアはお給料が高いことが特徴で、最低賃金はいまだ上昇傾向にあります。費用は抑えつつ、旅行・レジャー用の資金も貯めたいという方はオーストラリアへ行きましょう!
ワーホリの場合、学費が少なくなる分、滞在費や生活費が留学費用の大半を占めることになります。この部分は学費と異なり、自分の生活態度や滞在先の工夫で大きく節約できるところです。詳しくは、留学費用の効果的な節約法10選をご覧ください。
大学留学1年間の費用
大学留学は学費が費用全体の50%以上を占めるのが特徴で、全体的に留学費用が高くなります。また、通う学校が公立(州立)か私立か、専攻が文系か理系かなどでも費用の相場が大きく異なります。
以下は、日本の留学生が特に多いアメリカ、カナダ、オーストラリア、ニュージーランド、イギリスで1年間大学留学をした場合の費用の目安です。
他の留学目的もそうですが、アメリカとイギリスは留学費用が高くなる特徴があります。特に、イギリスで医学分野を専攻する場合は、1年間で800万円程度と非常に高くなります。また、大学の場合は卒業までの年数も費用に大きく影響します。学士過程の場合、アメリカとカナダは日本と同様に4年間、オーストラリア、ニュージーランド、イギリスは3年間かかります。ただし、3年間のほうがお得というわけはありません。このような国では、日本の大学の1年時に学ぶ教養課程を高校の時点で終わらせているので、ファウンデーションコースなどに通わなければ進学できないためです。
さらに、大学進学の場合、入学の際はTOEFLやIELTSといった英語試験のスコアや一定レベルの英語力、高等教育機関で学ぶための特別な英語スキルなどが必要です。それらを語学学校で学ぶ場合、その費用も考慮しなければなりません。
留学費用節約術10選
留学準備の前に費用の節約方法を知っておくのは非常に重要です!なぜなら、準備段階で発生する費用でも多額の節約ができるためです。
こちらでは、留学準備と現地生活でぜひ実践してほしい、留学費用節約のコツをご紹介します。
航空券は早めに購入
留学準備で大きな額を占める渡航費ですが、渡航までの期間が長いほど選択肢は増えます。例えば、定期的にキャンペーンを行っている航空会社であれば、次のキャンペーンまで待つことができます。また、格安航空のチケットほど早く売り切れてしまうものです。乗継便の利用や、発着空港も数万円の節約に関わってきますが、この選択肢も渡航時期が迫るほど少なくなっていきます。
渡航費は、渡航先によって航空券の値段が5万円から10万円ほど大幅に変わってきますので、留学を決めたら即、情報収集や定期的な値段の確認を行いましょう。
学校は早めに決める
大学の場合はあまり関係がないですが、語学学校に関しては早期申し込み割引など早めの決定が学費節約の上で重要です。また、大学・語学学校に関わらず、学費は年々上昇傾向にあるので、留学する前年度に申し込めたほうがお得な場合もあります。節約できる費用は、語学学校の場合で3万円程度からとみておくとよいでしょう。
そして航空券同様、安くて人気な学校は早く埋まりがちです。特に、長期休みを利用して留学しようと考えている人は早めに申し込まないと、希望の学校やコースで学習できない可能性があります。
海外旅行保険(留学生保険)はしっかり調べて最適なプランを見つける
海外旅行保険に関しては、申込時期の影響は受けませんが比較に時間がかかります。保険会社はもちろん、プランによっても金額に大きな差がでますので、時間をかけてしっかり調べたほうがよいです。安い保険と高い保険では、年間20万円ほどの差が出てきます。保険料金比較サイトはいくつかありますので、まずはそこから調べてみるのがよいでしょう。
渡航時期と滞在方法を工夫する
夏休み、年末年始、春休みといった繁忙期は、航空券も語学学校の学費も高く設定されます。これらの時期を外せば、かなり大きな額の節約ができるでしょう。航空券はうまくいけば10万円以上、学費も5万円程度は節約できるでしょう。
滞在先に関しては、日本と同様に都市部の物価は高いので生活費や家賃が高くなります。これらを節約したいのであれば、郊外でアパートを探したり、思い切って地方や田舎で留学してみたりするのがよいです。
一方で、語学学校の学費に関しては、都会で価格競争が起こりやすく、安くなる傾向があります。学費、滞在費、生活費のバランスを考えた滞在先の決定が重要になります。
学校の割引キャンペーンを活用する
語学学校では、早期申し込み割引、入学金免除、1週間分の授業料免除、長期受講の場合授業料5%OFFなど、さまざまなキャンペーンが行われています。これらを上手に活用し、学費を減らしましょう。
学費を抑える方法としていわゆる「格安校」を選ぶのはおすすめできません。「安さ」を売りにする学校では、安ければいいという発想のやる気のない生徒も多く、授業環境があまりよくない可能性があります。しっかり授業をしてくれなかったり、設備が整っていなかったりとトラブルの発生可能性が高くなります。
学校のキャンペーン情報は、学校のウェブサイトや留学エージェントのウェブサイトで確認できます。エージェントに直接問い合わせると、エージェントオリジナルのお得なキャンペーンを適用してくれることもあります。また、弊社では安いといえど危ない学校はおすすめしないので、学校選びの際も安心です。
学校のお得な留学プログラムを活用する
長期の留学の場合は「アカデミックイヤー」や「アカデミックセメスター」といった、学校が固定の期間で提供している費用がお得なプログラムに申し込みができます。入学時期が固定など制限はありますが、自分の留学計画に合うのであれば、利用しない手はありません。また、語学学校では一般英語コースから英語試験対策コースへなど複数のコースで勉強したい場合、費用がお得なパッケージプラグラムを適用できることがあります。
大学の場合は奨学金プログラムを利用するのもひとつの方法ですが、応募条件などが定められているので、事前の情報収集と準備をしっかりする必要があります。
プログラムの情報も、学校のサイトや留学エージェントのサイトで確認できます。さらに詳しく知りたい場合は、ぜひ直接お問い合わせください!
ホームステイ・学生寮の期間は短くする
現地での滞在先ですが、多くの人は最初にホームステイを選択します。ホームステイでは食事を提供してもらえるほか、慣れない土地での生活のサポートをしてくれますが、その分費用は高くなります。学校の学生寮も同様に費用は高めです。現地の環境に慣れてきたら、早めにシェアのアパートやルームシェアを探しましょう。ホームステイ・学生寮とシェアでは、月に3万円程度、年間35万円以上の差が出ます。アパートやルームシェアの情報はインターネットで探せますが、中には詐欺の情報も混ざっているので注意が必要です。学校でできた友達に情報をもらうのが、信頼できるのでおすすめです。
自炊をする
普段の生活において、自炊は最も出費を減らせる方法の一つです。外食はどこの国も高くつきますので、できる限り避けましょう。また、外食した場合でもお酒は控えるなど節約は可能です。とはいえ、せっかく海外で生活するのであれば現地の美味しいものも味わったほうがよいと思います。また、家事に追われて勉強や友達との触れ合いの時間を削ってしまうのはもったいないです。無理のない程度の外食で自炊とのバランスを見極めることが大切です。
現地で働く
現地での就労を認めているビザの場合は、アルバイトで生活費を稼ぐのも非常に有効です。お給料は、日系の企業では安く、現地の企業では高くなる傾向がありますので、しっかり稼ぎたい人は現地企業での就職を目指しましょう。現地企業は日系企業よりも敷居が高く、高い言語力や職務経験を求められたりしますので、根気よく就職活動をすることが大切です。ただし、仕事にばかり時間を割いてしまって現地生活を楽しめないのはもったいないです。また、思ったほど収入が得られない可能性なども考慮し、留学資金は多めに用意しておくことが大切です。
無料のエージェントを利用する
エージェントには、手数料が無料のところと有料のところがあり、有料のところになると10万円ほど費用がかかります。しかし、留学で必要な学校手配、ビザ申請、航空券手配、保険案内などのサポート内容は基本的に同じなので、留学準備費用を抑えたい人は無料のエージェントを利用するとよいでしょう。
また、先の項目でも説明しましたが、エージェントを利用すると最も効果的な学校のキャンペーンを適用してくれたり、独自の割引キャンペーンやプログラムを提供してくれたりして学費がお得になる場合があります。渡航時期や滞在先など、費用を抑えるためのアドバイスもくれるので、全体的に費用を抑えるには便利です。
有料のエージェントも無料のエージェントも、相談自体は無料で行えますので、受けられるサービスや見積もりで複数のところを比較するのがよいでしょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
海外留学には、最もお得になるワーホリでさえ、最低100万円は必要となります。また、留学目的、選ぶ学校・学部・コース、渡航時期、留学先での生活スタイルによって、必要な金額は人ぞれぞれです。大切なのは、留学の目標をしっかりと定め、何をすべきかを決め、プランを立てて予算を計算してみることです。
さらに忘れてはいけないのが現地での努力です。日々の節約次第では、年間の出費が30万円から50万円も変わります。ちりも積もれば山となりますので、留学生活であっても日本に居るのと同じように、毎日の節約を心掛けてください。
そして、具体的な計画の立て方が分からない、現実的な見積もりが欲しいという人は、ぜひ私たちにご相談ください!海外留学や長期滞在を経験したスタッフが、現地の最新情報をもとに費用や見積もりをご案内いたします。